【全巻完結】愛は惜しみなく与う①
千恵子さんも、あらなんでかしら、と首を傾げる
まぁ100均で良ければ明日にでも買ってくるけど。
誰が盗むの?
掃除してくれてるならいいけど
今日は掃除いいわよ、と言われたので裏口に鍵をかけて、エプロンを脱ぎ荷物をまとめる
「おつかれさん」
「はーい!また明日」
明日は夕方のみ出勤だ。
午前中の暇な時間に、ケーキの新作考えてみようかな?
せっかくあたしにも手伝わせてくれることになったんだし、しっかりやりたいよね。
鼻歌を口ずさみルンルンと帰る
今日こそはスーパー寄るぞ!
何にしようかな
ケーキ作る材料も買って帰ろうかな
あたしは呑気にスーパーで買い物をして、試食のウインナーを食べる。
手当たり次第に安いものを買って、家で何を作るか考えよう。
その時、携帯が震える
チラッとみると、志木だった。あーどうしよ?朝話したし、今は話す気分じゃないんだけど
きっと電話に出ないと、志木が心配しすぎて、やばそうだから、出ておこう
「どうしたの?」
『杏!!時間いいですか?』