【全巻完結】愛は惜しみなく与う①
あの女にバレないようにしなきゃ

何時に帰るんだ?いまは17時

黒蛇の男はウロウロして、バイト先の店の裏路地に入っていく


「朔、俺は正面から行く。お前は一本奥の通りから入って、他に誰もいないか見てくれ」


「わかった。気つけろよ」


誰に言ってんだ。そう少し笑って泉は動き出した。いやいや、この前血だらけだったろ?
足も回復してないだろうし…

まぁ、大丈夫って言ったし、信じてやるか。


先回り先回り

一通り見るが黒蛇らしき奴はいない。もしかして、さっきの奴1人か?!

すぐ泉の元へ走る


ちょっとでも心配した俺がバカだった。


あっけなく一発で殴り飛ばされる男をみた。
相変わらず、容赦ないな、はは


「泉。こいつだけだ、この辺ウロウロしてたの」


「てめぇ…覚えてるか?」


ひぃぃと男は後ずさる
その時側にあった箒とちりとりを投げ飛ばしてきた。いってぇな

その隙をついて、男はさらに路地裏へ走る


泉は、追えと目で訴えてきた。はいはい。捕まえますよっと

角を曲がったところで捕まえる
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