【全巻完結】愛は惜しみなく与う①
「なぁ、なんでお前みたいな面したやつがケーキ屋覗いてた?なんか理由あるだろ?言え」
「く、苦しい…」
苦しくしてるからな。あの路地はこの前、泉が倒れていた所から少し離れている。
何か手がかりを探していたのか、まさかの…
ケーキ屋に目をつけられたか…だな
「吐いたか?」
「いや、まだ5秒くらいしか経ってないから」
そこまで 早く吐かせれるなら、泉がやれよ
俺の心の声が聞こえたのか、変われと言って、黒蛇の男の手首を捻り上げた
「いたたたた!」
「目的は?」
「は、離せよ!」
「折るか?この手。そしたら離してやるよ」
はぁ……機嫌わりーな
このままだと泉は、本当に折っちまうぞ
「もう…仲間に場所を知らせた…いててて」
「場所?」
泉が力を入れたのか、うわぁぁぁと叫び気絶した。
やりすぎ…てか場所って?
男は地面にドサリと倒れた。そして次の瞬間俺たちは血の気が引いた
男はなにかを握りしめていた
倒れた拍子にそれは2人の目に飛び込んできた
2人の金髪の写真が……