【全巻完結】愛は惜しみなく与う①
そんなむしゃくしゃした状態だが気づいた。
……誰かにつけられてる?
3人?いや4人か
わざとマンションへの道から外し走る
案の定誰かが追ってくる。おかしいな。あたし何かした?
あたしを見失った男達は道路でキョロキョロしている。
今日じゃなければ良かったのに
あたしいま頭にきてるから
誰でも良かった
後ろからやれば、顔は見られないだろう
なんでこっちまで来て狙われなきゃいけないんだろうか
まぁどうでもいい
今この瞬間、憂さ晴らしができるなら
気絶…した?弱い…
タイミングが悪かったな。明日やったら手出さへんかったやろーに
こんなんで心が落ち着くあたしは、終わってる。
はぁ……もう普通に生きるって決めたのに
志木の約束破ってばっかやな
無性に志木の声が聴きたくなる
なぁ、志木?いつでもあたしの味方よな?あたしが…もし…
いや、言えるわけないか
志木はあたしの重荷を一緒に背負ってくれてる。鈴の事も…志木は大切にしてくれていたのにな
残ったのが…あたしでごめん