宇宙で一番☆幸せな政略結婚
 義理の姉はお金が無くなると、あるとにお金を要求してきて、勝手に財布を開けて有り金を持って行っていた。

 あるとがクレジットカードを作ると、勝手にクレジットカードを限度額まで使ってしまう事もあり、アルトはクレジットカードを持たなくなった。

 キャッシュカードも通帳も、全て職場のロッカーに鍵をかけて保管していたあると。

 それをするようになると、義理の姉はあるとに暴力をふるうようになった。

 痛い目にあいたくないならお金を持ってこいと、まるで恐喝をしている義理の姉。

 あるとはそれでも誰にも話すことなく、義理の姉が気が収まるようにお金を渡していた。

 訴え出る事もできたが、大ごとになれば宗一郎の仕事にも響いていしまうと思ったからだ。


 そんなある日だった。

 あるとが頭を怪我して、仕事を休んだことがあった。

 その時、前から気になっていた同僚がこっそり、宗一郎に連絡をした。

 あるとがもしかしたら、酷い暴力を受けているのではないかと・・・。

 言えないのはきっと、身内からの暴力で、その身内が限りなく近い存在だからだと話したのだ。


 宗一郎は連絡を受けて、何も告げずにこっそり帰宅した。

 すると怒り狂って叫んでいる、義理の姉の声が聞こえ、何かが壊される音が響いた。


 驚いて家の中に入ると、義理の姉が暴れていて、怯えているあるとがいたのを発見した。

 あるとは頭に包帯を巻いていた。

 その時、宗一郎は全て確信した。

 あるとがずっと、継母に虐待されていた事を。

 そして継母が居なくなって、次は義理の姉が同じことを始めた事を。


 暴れる義理の姉をなんとかする為に、宗一郎は警察を呼んだ。

 義理の姉は逮捕された。
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