宇宙で一番☆幸せな政略結婚
「あると、ごめんな。ずっと、怖い思いをさせていて。何もしてやれなかった」
謝る宗一郎に、あるとは。
「・・・お母さんが大好きなお父さんが、何も心配しないでお仕事を頑張れるようにって思っていたから、話さなかったの・・・ごめんなさい・・・」
そう言って、決して継母も義理の姉も責める事はなかった。
このままではいけないと思った宗一郎は、逮捕された義理の姉を病院へ入れる事にした。
精神鑑定の結果、異状も出ていた義理の姉は、そのまま警察の監視のもと病院に送られた。
それから数日後だった。
あるとと、聖竜の結婚が決まったのは。
あるとは傷だらけの体のまま、結婚するなんてできないと思ったが、宗一郎が決めた事だと思い承諾したのだった。
湯船につかって、あるとは久しぶりに昔の事を思い出してしまった。
忘れようと思っている。
でも、体が痛みを覚えていてどうしても思い出してしまう。