宇宙で一番☆幸せな政略結婚

 書斎から出て来た聖竜は、リビングにやって来た。


 リビングではテーブルに伏せて、寝ているあるとがいた。


「おい、こんなところで寝ていたら風邪ひくぞ」

 聖竜が声をかけても、あるとは起きなかった。

「しょうがないなぁ」


 聖竜はあるとを抱きかかえ、寝室へ向かった。



 ベッドに寝かされると、あるとは目を覚ました。


「ん? 起こしたか? 」

 聖竜が声をかけると、あるとはちょっとだけムッとした顔をした。

 その顔を見た聖竜は、あるとが書斎に来た事に気付いた。



 あるとは起き上がった。

「どうした? 」

「・・・もう少し起きていますから・・・」


 そう言って、ベッドを出ようとしたあるとを背中から抱きしめて捕まえた聖竜。

 あるとはビクッとした。


「一緒の時間に、寝室に来るの初めてだろう? 眠くなくてもいいから、ここにいろよ」

「・・・でも、まだやりたい事が・・・」


 グイっと、あるとを引き寄せて、聖竜はぎゅっと抱きしめた。

 離れようとしたあるとだが、聖竜が強く抱きしめていて離れる事が出来なかった。


「そろそろ、俺がお前の事。愛する事を、許してほしい」

 え? ・・・

 あるとは聖竜の腕の中で驚いた顔をした。
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