宇宙で一番☆幸せな政略結婚
クリスマスの綺麗なイルミネーションが過ぎて、年明けのお正月。
寒い冬と風の強い時期が落ち着いてきた頃。
満開の桜が散って、新緑の葉っぱが綺麗になってきた頃。
聖竜とあるとの子供が無事に産まれてた。
予定日よりは5日程早かったが、元気に産まれた双子ちゃん。
男の子と女の子の双子が産まれた。
一度に2人産まれるのは分かっていたが、まさか男女の双子とは驚きだった。
ベビードレスは2着用意されていたが、どちらでもよいデザインにしていて良かった。
男の子には望(のぞみ)女の子には陽花里(ひかり)と名付けた。
聖竜にもあるとにも似ている双子ちゃん。
あるとが退院してきて、杉森家は大賑わい。
双子は泣くのも一緒。
一人泣いたらもう一人も泣いてしまう。
母乳で育てていても足らなくて、ミルクも必要な双子ちゃん。
オムツを変えるのも同時で忙しすぎるくらいだ。
それでも、聖香も手伝ってくれるおかげで、忙しさも楽しくなっていた。
宗一郎も双子の出産を、とても喜んでいる。
そして、宗一郎は・・・なんと、3回目の結婚が決まった。
お相手は他支店の同僚の弁護士で現在50歳になる女性。
ずっと両親の看病をしていて婚期を逃していたが、宗一郎に会って恋に落ちて結婚を決めた。
問題を起こした義理の姉は、三ヶ月前に病院で転落死している。
亡くなる前には穏やかになって時々「あると、ごめんね」と言っていたようだ。
あるとは義理の姉の死を聞いて、悲しい思いをしていたが、聖竜の支えがあり前向きになれた。
あるとをずっと苦しめていた、義理の姉はもういない。
これで本当にあるとを苦しめる人はいなくなった。
その代わりに新しい命が誕生した。
消えゆく命もあれば、産まれてくる命もある。
出会いと別れを繰り返して、人は成長してゆくのだろう。