たったひとこと
「で?直希君の試合結果は?」

竜之介がたずねる。

「知らないよ、行ってないんだから。」

陽菜が答える。

「じゃあ今まで何してたんだよ、そこまで行きたくなかったわけ?」

竜之介がたずねる。

「そうじゃなくて、行こうとしてたの!途中…

「あ…直希君。」


角を曲がると前方に直希の姿があった。

陽菜は竜之介を盾にして直希の姿を確認した。

「隠れてるつもり?」

そう言うと竜之介は直希に向かって歩き始める。

「まっ…待ってよ。」

陽菜も早歩きで竜之介の後を追う。
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