5分以内で読めるショート・ホラー集
朝早く、
ゴミを処分してくれる工場に、お父さんに連れて行ってもらった。



絵は、火の中にほうりこまれた。



帰り際、振り返ると、煙突から黒い煙があがっていた。
鳥のように、くるりとうずをまいて、空にきえた。

部屋に戻り、わたしは壁にもたれながら、座りこんだ。

やっと、絵を手放すことができた。


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