幻想ウエディング~人魚姫には王子様の甘いキスを~


「蒼斗も結婚か・・・俺達の親としての役目はようやく終えたな。瑠果」

「そうね」

「蒼斗お前も父親になるんだ。仕事を変えた方がいいんじゃないのか?」

「仕事が変えないよ。俺はずっと今の仕事を続ける」

「蒼斗・・・」

父さんと母さんは表情が曇った。

「俺のコトを心配してくれるのは分かるけど。
俺は辞めるつもりはない。桜だって、俺の仕事を理解してくれている」


「そうなの?桜さん」

母さんが桜に問いかけた。

「え、あ、はい…理解しています」

「だろ?」

「仮にお前が殉死すれば・・・桜さんや子供はどうなるんだ?」

「・・・彼女と子供にはキチンと一生困らないぐらいの莫大な保険金は用意する」

「お金で解決できる問題じゃないぞ・・・蒼斗」

「・・・爺ちゃんはともかく、今まで父さんと母さんは俺の仕事に関しては何も言わなかったじゃないか・・・なのに、結婚した途端、なんだよ!!」

俺はキレて、思わずテーブルに拳を押し込んだ。

「・・蒼斗!?」






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