幻想ウエディング~人魚姫には王子様の甘いキスを~
私達が二人の世界を作っているとドアをノックする音が聞こえた。
「担当医の槇村です」
担当医の槇村奏弥(マキムラソウヤ)先生の声。
「開いてるよ。奏弥さん」
「入るぞ、蒼斗」
「気分はどう?夏目さん」
「あ…大丈夫です…」
「顔色もいいし…大丈夫そうだね…一時はどうなるかと思ったよ」
槇村先生は気さくな人柄の若い医師だった。
蒼斗さんとも仲良しのよう。
「しかし・・・酷い事するな…」
「はい…でも、奏弥さんのおかげで助かりました。桜共々、ありがとう御座いました」
「いやいや、俺は当然の事しただけだよ…蒼斗」