幻想ウエディング~人魚姫には王子様の甘いキスを~
桜sideー
蒼斗さんの留守中に祖父の桐生会長が訪ねて来た。
「君の素性は全部調べてさせて貰った。俺としては君を蒼斗の結婚相手としては認められない」
「私は無戸籍だからですか?それとも、元風俗嬢だからですか?」
「どちらもだ」
「元風俗嬢の過去は消せません。私は今から頑張って、蒼斗さんに相応しい学を身に付けるつもりです!」
蒼斗さんは言ってくれた。
『桜の人生はこれからだ。今からでも遅くはない』と。
「彼はそう言ってくれました」
「蒼斗は優しいからな…しかし、蒼斗は世間の厳しさを理解していない。それに、蒼斗一人の問題じゃない。桐生一族全体の問題になる」
桐生会長は杖でフローリングを叩いた。
フローリングに響く音が私の次の言葉を遮った。
「君も好き好んで、このような人生を歩んで来たわけではないと思うが…蒼斗は俺の大切な孫だ。
一族の長として、君と蒼斗の結婚を認めるワケにはいかない」
「君の素性は全部調べてさせて貰った。俺としては君を蒼斗の結婚相手としては認められない」
「私は無戸籍だからですか?それとも、元風俗嬢だからですか?」
「どちらもだ」
「元風俗嬢の過去は消せません。私は今から頑張って、蒼斗さんに相応しい学を身に付けるつもりです!」
蒼斗さんは言ってくれた。
『桜の人生はこれからだ。今からでも遅くはない』と。
「彼はそう言ってくれました」
「蒼斗は優しいからな…しかし、蒼斗は世間の厳しさを理解していない。それに、蒼斗一人の問題じゃない。桐生一族全体の問題になる」
桐生会長は杖でフローリングを叩いた。
フローリングに響く音が私の次の言葉を遮った。
「君も好き好んで、このような人生を歩んで来たわけではないと思うが…蒼斗は俺の大切な孫だ。
一族の長として、君と蒼斗の結婚を認めるワケにはいかない」