幻想ウエディング~人魚姫には王子様の甘いキスを~
私の溜息を見て、首を傾げていた鈴木さんは連れて、部屋の外に出た。
徒歩四分の場所に行きつけの美味しい定食屋さんがあった。
夫婦だけで切り盛りしていて、客足の途絶えるコトの無い繁盛した店だった。
「今日は私の奢りです」
「今日は俺の方が色々と教えて貰ったし…俺が奢ります」
そんなやり取りを交わしていると奥さんが私達にお茶を持って来た。
「桜ちゃん、目の前に座る彼は新しいバイトの子?」
「うん、今日入りたての鈴木さん」
「何?玉城さんはこの店の常連さん?」
「お勧めは何ですか?玉城さん」
「あ…私はいつも食べているお稲荷と天かすそばのセットを注文します」
「じゃ俺もそれでお願いします」
「天ぷら定食とかいろいろありますよ。鈴木さん」
「それが鈴木さんのお勧めでしょ?」
お勧めと言うよりも、それがこの店で一番安いメニューで・・・
私はそのメニューにしか食べたコトがないと言えなかった。
「今日はイケメンの鈴木君に癒されたから・・・こっそりと天ぷらサービスしてあげる」
奥さんは私達だけに聞こえるように小さな声で言った。
「でも・・・」
「いつも贔屓にしてくれてる。桜ちゃんへのお礼も兼ねてるから・・・遠慮しないで」
徒歩四分の場所に行きつけの美味しい定食屋さんがあった。
夫婦だけで切り盛りしていて、客足の途絶えるコトの無い繁盛した店だった。
「今日は私の奢りです」
「今日は俺の方が色々と教えて貰ったし…俺が奢ります」
そんなやり取りを交わしていると奥さんが私達にお茶を持って来た。
「桜ちゃん、目の前に座る彼は新しいバイトの子?」
「うん、今日入りたての鈴木さん」
「何?玉城さんはこの店の常連さん?」
「お勧めは何ですか?玉城さん」
「あ…私はいつも食べているお稲荷と天かすそばのセットを注文します」
「じゃ俺もそれでお願いします」
「天ぷら定食とかいろいろありますよ。鈴木さん」
「それが鈴木さんのお勧めでしょ?」
お勧めと言うよりも、それがこの店で一番安いメニューで・・・
私はそのメニューにしか食べたコトがないと言えなかった。
「今日はイケメンの鈴木君に癒されたから・・・こっそりと天ぷらサービスしてあげる」
奥さんは私達だけに聞こえるように小さな声で言った。
「でも・・・」
「いつも贔屓にしてくれてる。桜ちゃんへのお礼も兼ねてるから・・・遠慮しないで」