幻想ウエディング～人魚姫には王子様の甘いキスを～
私は彼の部屋を出て行ってネットカフェに逆戻り。
その翌日、彼は一方的に渡瀬さんに電話を掛けて仕事を退職した。
彼が退職して、一週間後・・・

渡瀬さんが掃除道具の準備をしていた私を呼び出した。
「何ですか？渡瀬さん」
「悪いけど、君には本日で退職して貰うからね。玉城さん」
「どうしてですか？急にそんなコト言われても、私にだって生活があります」

「君が悪いんだよ。この俺を裏切って鈴木君なんかと・・・」

「鈴木さんと私は・・・渡瀬さんだって・・・」

「大体、君は俺のおかげでこの会社に入れたようなもんだろ？
なのに・・・どうしても働きたいなら、マイナンバーカードのコピーと住民票を提出して」

「それは出来ないって知ってるじゃないですか？渡瀬さん」

「君との仲。妻にバレたんだ・・・お別れだ・・・玉城さん」

渡瀬さんは私のクビと別れを告げて立ち去った。

―――――私は夜の街に戻るしか選択肢がなかった。

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