幻想ウエディング~人魚姫には王子様の甘いキスを~
「・・・俺がその子の父親になってやるよ」
「えっ!?」
彼の申し出に心底驚いた。
「俺もね・・・一族で力のある祖父にお見合いを勧められている。
断るにも断れなくて・・・困っていたんだよ」
「でも・・・この子は・・・」
不倫関係にあった渡瀬さんの間に出来た子かもしれない。
でも、彼の子だと言う可能性もなくはない。
彼の子であれば問題はないけど。
正直産んでいいのか迷っていた。
「君は渡瀬さんが妻子持ちだとは最初知らなかったんだろ?」
「そうだけど・・・」
「渡瀬さんは既婚を隠し、君の弱みを握り、カラダの関係を迫った。そうなんだろ?」
私は沈黙した。
「俺に悪いと思わないで・・・あくまでこれは偽装結婚だ」
「偽装結婚?」
「俺は全く結婚する気がない。
でも・・・見合いは断れないんだ。
無戸籍の君に戸籍を与えたんだ。
黙って、桜…俺と結婚して」
彼のおかげで私は長年の苦労から解放された。
彼には大きな貸しを作った。
「君は俺に貸しがあるんだ。その貸しは俺と結婚するコトでチャラにしてあげる」
「・・・よろしくお願いします」
「よろしく・・・桜」
彼は柔らかな笑みを浮かべ、返す。初対面の時も彼の笑顔に心を奪われた。
そして今も素直に鼓動が跳ね上がった。
「えっ!?」
彼の申し出に心底驚いた。
「俺もね・・・一族で力のある祖父にお見合いを勧められている。
断るにも断れなくて・・・困っていたんだよ」
「でも・・・この子は・・・」
不倫関係にあった渡瀬さんの間に出来た子かもしれない。
でも、彼の子だと言う可能性もなくはない。
彼の子であれば問題はないけど。
正直産んでいいのか迷っていた。
「君は渡瀬さんが妻子持ちだとは最初知らなかったんだろ?」
「そうだけど・・・」
「渡瀬さんは既婚を隠し、君の弱みを握り、カラダの関係を迫った。そうなんだろ?」
私は沈黙した。
「俺に悪いと思わないで・・・あくまでこれは偽装結婚だ」
「偽装結婚?」
「俺は全く結婚する気がない。
でも・・・見合いは断れないんだ。
無戸籍の君に戸籍を与えたんだ。
黙って、桜…俺と結婚して」
彼のおかげで私は長年の苦労から解放された。
彼には大きな貸しを作った。
「君は俺に貸しがあるんだ。その貸しは俺と結婚するコトでチャラにしてあげる」
「・・・よろしくお願いします」
「よろしく・・・桜」
彼は柔らかな笑みを浮かべ、返す。初対面の時も彼の笑顔に心を奪われた。
そして今も素直に鼓動が跳ね上がった。