幻想ウエディング~人魚姫には王子様の甘いキスを~
「無駄な時間を取ってしまった」

「自分よりも背の高い人を軽々と投げ飛ばすなんて・・・凄いわね。夏目さん」

「・・・鍛え方が違うんだよ・・・」

俺を褒める桜に自慢げに返す。

「食べたい物をカゴに入れてくれ」

「はい」

俺もおつまみ用にスルメやジャーキーを持っていたカゴに入れた。

彼女はチョコやスイーツを放り込んで来た。

「明日の朝食用のパンを適当に持ってきてくれ」

「あ、うん」

「俺の分も頼む。スナックパンとかでいいから」

「分かった」

俺が飲み物コーナーへと行き、缶コーヒーを選んだ。

満開の桜を見に言った時のコトを思い出した。

あの時もこうして、俺達は・・・

桜を観賞し、たわいもない時間を過ごしたのは久しぶりだった。

「パン、これでいい?」

「あぁ、サンキュー」





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