幻想ウエディング～人魚姫には王子様の甘いキスを～

剣吾さんは｢ＢＰ｣を辞めた後は消息不明となった。
俺と彼の再会は意外な場所だった。



彼らの麻薬取引の情報を手に入れて、その場所にマトリと共に乗り込んだ。
そして、銃撃戦となった。
『王龍』の見慣れた顔を見て、鳩が豆を食らったような顔になった。
相手は冷笑して、俺をジッと眼鏡越しで見つめる。


「お久しぶりです・・・ブルー。元気そう何よりですね」
そう懐かし気に声を掛け、俺に向かって引き金を引いた。
「剣吾さん？？」


「・・・私の名前を気安く呼ばないで欲しいです」
彼の姿に驚きながらも、荷物の影に隠れ、銃弾の雨をかわす。


「死神(ｽｰｼｪﾝ）だ」
マトリの一人が呟く。





「！！？」

剣吾さんが噂の『王龍』の最高幹部の死神(ｽｰｼｪﾝ）
前最高幹部の悪魔(ｳﾓ)を殺した男。
悪魔も名うてのスナイパーだった。
その彼を殺し、幹部の椅子を手に入れたのが剣吾さんだったなんて。


「そんな馬鹿な…彼は…『BP』の元メンバーですよ・・・」

「そうなのか・・・どうりで強いはずだな・・・」