元姫は辛くても笑う

「だから、自分で……」

「嘘は結構。右利きなのにどうして右手?もし刺したとしても左手だろ。それに、あそこのいちごタルト切ってあるし、使う理由ない。」


おぉ、名探偵。
雪兄に嘘つけないんだけど……。


「ちょ、っと、刺されただけ。」


すると、雪兄の目に色……いや、目つきが変わり殺気を出しだす。
だ、だから言いたくなかったんだよ……。


「誰に?」

「……知らない。」

「嘘だ。絶対覚えてる。」


いや、覚えてますよ?けど、行ったら雪兄殺るか、社会的に抹消するでしょ。
刺したのは悪いと思うよ。けど、あの子が可哀想だよ……。
雪兄、族入ってるしね。
殺られたら顔、絶対原型留めれないよ?


「本当に覚えてないの!」


そう反論しながら、ドレスを脱いでいく。
あ、下にちゃんと服きてるから。
そして、白色のパーカーに着替える。
フードの部分を深く被って。
これ、前見にくいんだよね。

なら、外せばいいって?……確かにそうだけど、なんか紅雅が女ってなったら、舐められるかな〜って思ってかぶってます!


「今から行くのかよ……怪我してんじゃん。」

「復活宣言してくる。」


ちょっと行ってくるといい。窓から飛び降りた。といっても、2階の距離だしね。
軽く行くって帰ろう。一応手怪我してるしね。



わぁ……やっぱり荒れてるね………。
2、3年野放しにしていたし。

あ〜喧嘩しまくってるよ。
声掛けよっと、

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