元姫は辛くても笑う
「で、集めてどうするの?お話……する訳じゃないよね。」
「世界最強の紅雅を倒す。」
「そう。やれるのかな?」
そういうと、みんなが目線を合わせている。一斉に来るのかな?
少し、伸びをする。
「お前らいけ。」
「「「うぉーっ!!」」」
大きな声を出して3方向から挟み撃ちをしようとしてくる。
こんなの、避けるでしょ。
軽く飛んでよけると、
ガンッ!!
「いって、、何すんだ!!」
「てめぇこそ前見ろよ!!」
「ふざけてんのか?!」
そして、少し違う場所に立つ。
あら、仲間割れしてる………というか、痛そう……。
少し見てるけど、なんか、わたし的じゃなくなった?
「えっと……敵こっちじゃないの?」
「ほざいてんじゃねぇ!!」
後ろから鉄パイプを持ってる男が来た。
おっ、危な……なんてね、全く想定内なんだけど?
避けて振り下げた鉄パイプ。強く踏み、上がらなくしてから、踏み込んだ反動で蹴りを入れる。
「うぐっ!!」
絶対私がやられてたら痛い……やられないけど。
「うおーーっ!!」
殴ろうと、走ってくる男の手を掴んでその、スピードのまま、後ろに投げ捨て、近くにいた奴らに当てる。
すると、一気に落ちていく。
巻き添いの人たち可哀想………。
他に襲ってくるを軽く投げ飛ばす。
みんなスピード遅いんだよね。
一瞬で片付く。殴る力弱いし。
蹴るのは隙ありすぎたし。
いつの間にか全員が倒れていた。
あれ……終わってた………?
「終わりかな?」
そう言って、周りを見ると、パチパチと拍手が聞こえた。
はぁ………
「見せ物じゃない。早く去って」
冷たく言うと、すぐに、逃げていった。
……そういえば、大丈夫なのかな?
カツアゲされてた人に近づく。
「大丈夫?」
顔を上げると、カツアゲされてたにしては傷1つついていない。
綺麗な顔。……見覚えがあった顔。
「ありがとうございます……紅雅だよね?」
その声と喋り方に驚いて、サッと1歩下がる。……なんでここに………。
直ぐに去ろうと後ろに帰っていく。
「あっ……」
何か言いたげな声が聞こえた。
けど、その声を無視して、違う場所に向かった。
そんな間、わたしが知らない間、、、
「妃菜、志優……莉子大丈夫か?」
「うん!大丈夫だと思う!元気だよ!」
「多分。……でも、最近は莉子の悪口言ってる。でも、直ぐにクラスのやつらが止める」
「そうか……なら良かった………。」
そんな、私の話をしていることは知らなかった。
私を思って、心配してくれてることなんて。