元姫は辛くても笑う

キーンコーンカーンコーン


「わ、初めて間に合った。」


私がそう言うと、


「初めて最初から授業受ける。」

「ほんとに……調子狂っちゃうよ………。」


なんか………、私の周りでみんながそんな話をしてる。
というか、席自体がおかしいよね……。
私の周りを囲うように龍火が座ってるし……。


「席とか、なんで私の周りなの?」

「あ、……先生を祐飛が脅………。」

「紫音、余計なこと言うな……」


あ、脅したのか………って、怖いな…………。
別にそこまでだけど。
……だから今まで席離れたこと無かったのか。
今更ながらきずいたという。
にしても……………


「あははっ、紫音莉子狙いか〜。でも、無理だよ!あーげない♪」

「は?…というか、というか、お前のものでもねぇだろが。」


え、……私ものだったっけ?
というか、紗由の狙いって何?
どういうことだろ?


「そこ、授業に集中しろよ!」

「うげっ……」


今は数学の時間で担当はなぜか女の子に厳しい先生……
ほんとなんでだろ?
わざわざ難しい問題ばっかり当ててくるし。

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