元姫は辛くても笑う
私の居場所
side 莉子
次の日
「莉子」
誰かが私を呼ぶ。
その声の方を向く。
「あ、武尊どうしたの?」
「これ、貸してくれてありがとな。」
そういい私にノートを差し出してくる。
あ、昨日貸したヤツか。
「今度はちゃんと課題終わらしてきなよ。」
「はーい。」
「ちゃんと聞いてるの?」
武尊はどこかへ視線を向けている
それにムッとして私が、武尊の目線に入る。
「絶対だからね。」
「へいへい。」
少し顔を赤くして頷く。
それを見て私は笑えてきた。
そんな私を見て、目を大きくした。
?…………。
「優しい顔してるな………」
唐突な返しに驚いた。
私、……どんな顔してた………?
自分の顔を触る。
「自然な感じがする。」
「今までと同じだよ?」
「なんっていうか柔らかくなったな。表情」
!!
………柔らかく、ね。
龍火の………おかげかな?
ほんとに私のキャラ全部変わっちゃうよ。
「莉子〜行こ!」
私と武尊が喋ってると、紗由が声をかける。
その後にはみんながいる。
「総長らのとこ、行ってこいよ。」
「うん。」
武尊に一言いい、龍火の元へ行く。