元姫は辛くても笑う

「で、俺は金堂太一(こんどうたいち)です。」


頭良さそうな高身長……のっぽ


「で、この喋らないのが赤羽光希(あかばねみつき)」

「……」


反応なしか……
見た目スポーツマンぽいのにね。
運動したらモテそうなのが無口君。


「あ、あんまり喋るのが好きじゃないだけだよ!」

「………」


何言われても喋んないんだろな……


「光希こう見えて、副総長だよ♪」

「ふーん」


無口君が副総長なら、誰が総長なんだろ?


「……総長は?」

「え、興味持った??」

「もってない。」

「…ひっどいなぁ、総長は黒澤祐飛(くろさわゆうひ)」

「おぅ、よろしくな莉子。」


なるほど、この人か……確かにオーラが違う。
ちょい俺様感があるけど………。
……俺様元気か。


「みんな部活入ってないの?」

「あたりまえだ。」


うん、だいたいそうだとは思ってた。
だって、族だもんね。


「じゃ、部活あるから行くね。」

「そっか、なら仕方ないねぇ……」

「おう……」


クスッ、すんなりと騙されてる………。
面白いな。


ガチャッ


さすがに可愛そうだし……
何部か、言ってあげよっか………。


「あ、私如月莉子。ちなみに部活は━━━━━━━━━帰宅部です。」

「「「「は??」」」」

「………(何となくそんな気はしてた)」

「じゃあね。」

「ちょっ、」

「おい!」


ガチャッ


脱出成功〜!
良かった……。1度逃げたら私逃げ足は早いから。
多分追いつかれない、、、はず。


うん、追いかけてきてるみたいだけど……
だいぶ離れてるし、大丈夫のはず。


「……莉子」

「真美?待っててくれたの??」

「うん……もっと遅いと思ってたのに、早いね。」

「うん、振り切ってきたからね。」

「凄いな……。」


まぁ、捕まるわけないし……。
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