元姫は辛くても笑う

「じゃあ、光希はかっこいいね!」

「っ///」


私が言うと顔を真っ赤にした光希。
あ、れ?暑いのかな?
私には丁度いいけどな?
まぁ、人によって感覚が違うって言うしね!


「まぁ、それなら許す………。」


何故か目線が合わない。
…………?なにかしちゃったかな?
そう思っていると、なにか思い出したかのようにパッとこっちを見る。


「それで?」

「へ?」

「昨日、どうして帰ったの?」


…………。


「えっと、、、た、体調が悪くて………」

「うそだ。そんなんじゃなかった。」


鋭い………、なんでそんなの分かるんだろ?
光希が少し斜めに目線を向ける。


「莉子のこと………誰よりも見てるし………。」


誰よりも、、、見てる?
それはどういう意味?
気になって聞こうと口を開く。

トントン

言おうとすると、誰かが扉を叩く。
誰かと思い、目をそちらに向けると、
っ、、、


「赤羽君、り………如月さん借りていい?」


その声にドキリとする。


「何か用事?」

「ええ、少し」


断って、断って、と、心の中で光希に言うもそんな声は届かず。


「そうか、分かった。莉子気をつけてね。」

「うん………。」


作り笑顔で受ける。

そして、空き教室に連行された。

ガチャッ!

あれ、?今鍵閉めたよね?
ガチャって………どういうつもりよ。


「莉子………」

「………」
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