元姫は辛くても笑う


「ちょっとー光希ばっかり莉子のこと取らないでよ〜」


ポカポカと紗由が光希を殴る。
いや、その取るとかそういう問題?
本当に怒ってないからいいんだけどね。


「確かにそうですね。最近光希ばかりが莉子と一緒にいますね。」

「「「「「………」」」」」


た、太一がそんなこと言うなんて思わなかったな。
だって、いつも大人しかったもん。
たまに、バカにしてきたけどね。
意外だな………。


「なんですか?その目は……。俺だってそう思ったりしますよ。」

「え……太一だけでも敵が居なくなったと思ってたのに」

「なわけないじゃないですか。」


普段は、裏がありそうな笑顔をしてるから。
余計意外だよね。。。


「そう言えば、真美は?」


最初の方は一緒にいたけど最近本当に一緒に居なくなった。
どうしてだろう?


「あ……別にいいんじゃない?」

「え?な、なんで?」

「別にあいつは最初から乗り気じゃなかったんだろ。」


………でも、真美をほっておきたくなんてない。


「本当に莉子はお人好しだな。」

「お、お人好しなんかじゃないよ?」


そう言ってると、真美が学校に来た。
そして近寄る。

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