元姫は辛くても笑う
「おはよう真美!」
「あ……莉子おはよう。」
?……少し元気ない?
「どうしたの?体調悪いの?最近あんま…」
「大丈夫……ほっといて。」
私の言葉をさえぎってそう言う真美。
え?な、なんで?
私なにかしちゃったのかな?
「もう、ほっとけば?」
「え?」
「莉子の好意を仇で返すなんて最悪じゃねえか。」
あっけらかんにそう言う紫音。
でも、私が真美を好きなの。
だから一緒にいたかったのに……。
何しちゃったんだろう?
なぜか、嫌な予感がする………
き、気のせいだよね。
「莉子、サボろうね〜」
「えぇ〜!また?……ほぼ毎日じゃない。」
「行くぞ〜」
祐飛が少し悪戯な笑みを浮かべ、
私の手を引いていく。
それにつられて、私もついて行く。
なんで……なんて言いつつこれが嬉しい。
さっきの嫌な予感はきっと気のせいだと言い聞かせ、屋上に足を進める。