元姫は辛くても笑う

side 莉子


なんだかもうサボるのが当たり前になってきたような………。
良くないことなんだけどね。


「アイツらとなんかあったのか?」

「何も無いから大丈夫だって……」


祐飛は私が戻ってきてからずっと心配してる。
なんというか、疑われてる感じ。


「じゃ、さっき何してた?」

「……えっと、他愛もない普通の話。」


言えるわけないよね。
私の過去の話してるなんて……。


「ふーん。」


怪しんでる様子。
ドキドキするよ……。
嘘つくと冷や汗が出てくる。


「なら、どういう関係?」


さすがにこれで私が紅雅で妃菜と志優が紅月の時のメンバーだった……
なんて言っちゃダメだしな。


「う〜ん……友達?幼なじみ?……の以前に仲間?なんじゃない?」

「なんだそれ。」


疑問形で返すと、バカだろとからかってくる。
それにつられみんなが笑う。


「だ、だってわからないから……」

「「「「「?」」」」」


分からないと言った表情をする龍火。
何を言ってるんだとでもいいたげ。
でも………

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