元姫は辛くても笑う
「っ……(ピリッ)」
屋上に入った瞬間、殺気を向けられた。
っ………
それほど痛くはない。けど……
どうしてこんなこと。。。
「みんな、どうして殺気なんて……」
「とぼけるな。」
!……いつもは暖かい笑顔を見せてくれる祐飛がとても怖い顔をする。
律と健の嫌な予感は命中したんだ。
「下川から聞いた。」
真美から?なんの話しを?
最近まともに話していないからどんなことかも分からない。
「莉子に─────いじめられたって」
「え?」
「莉子はそんなことしないと思ってたよ。」
いじめ、られた?
まって、、、なんの話し?
「なんのこと?……私いじめてなんかない……だって、真美のこと好きだし……それにどうしてそんなことをしなけきゃならないの?…真美、そうで……」
「莉子……来ないでっ………。」
「え?」
真美に近づこうとすると、太一が防ぐ。
っ……、あぁ。
そうか……終わったのか………。
心の中で諦める。
これなら、また一緒じゃない。。。
あの日と、全く同じ……。
真美もやっぱりそんなふうに考えていたんだ。
諦めて笑顔を作る。
「真美……私にどうして欲しい?」
「!」
もう分からなくなる。
信じても信じても……騙されてしまう。
渡したバカだな。