元姫は辛くても笑う
「っ……!……光希。」
「本当に、莉子がやったの?」
っ……、光希はすがにきづいてくれる。
やだな………。嘘が通じない。
「うん、そうだよ。」
「そんなはずない……だって、いつも俺といた……」
言おうとしてる光希の口を塞ぐ。
そして、光希にしか聞こえないほど小さな声で言う。
「やめて……、紗由や祐飛達が気づつく。黙ってて。」
「!……なら、莉子は無実じゃ………」
「お願い光希。」
懇願するように光希を見つめる。
すると、詰まったよう動きが止まり。
頷いてくれた。
ホッ……とした。
そしてみんなに聞こえるような声で言う。
「今までありがとう、バイバイ。」
ガチャッ!
扉を閉めると、目から涙が溢れる。
あ、れ?涙……?
涙なんてあの日枯れ果てたんじゃないの?
なんで、こんな……、
「涙を流すなんて……私じゃないな。」
そういいその場を立ち去る。
あの日から、私は変わったはずなのに、
また同じことを繰り返してしまうなんて。
私はきっと、飛んだバカだ。
ガラッ!
「莉子!!」
「大丈夫か?……目、赤……」
律と健が、私に近寄る。
すると、他のみんなもただならぬ空気を感じたのか、寄ってくる。