元姫は辛くても笑う
「光希何怒ってんだよ。お前らしくねぇ。」
「……」
紫音が空気を読まずに聞いている。
っ〜ほんと紫音はバカだ。
見てて疲れる。
「バカ紫音は置いておいて…光希。さっき莉子と何を話していたんですか?」
「……なんでもいいだろ。」
態度がムカつくな……。
光希は何に怒っているんだ?
「はぁ……怒ってても構いませんが倉庫で出さないでください。」
太一もその態度に呆れてもうスルーし始めた。
……さっき、光希に何か言おうとして光希を近くに寄せて話していた莉子。
なんだよ、あいつ。
自分が悪いと思っていないのかよ。
でも、それ以上に、光希に嫉妬してる。
莉子俺らには悲しそうな顔をしてたのに。光希にはああいう顔をするとかなんだよ。
……、
頭から莉子の顔が離れない……。