恋のルーレット
唖然。

固まってしまっている私のところへ、中学時代からの友人、ユリリンが駆け寄って来た。

「今の何だったの?」

ユリリンは興奮してキャッキャしている。


「だ、だよね。教室で告白ってする人だったんだね」

「いつもと違うルーティーンじゃない?」

「あ、うん。もしかしてめんどくさかったのかな?ほら、いちいち呼び出すの」


多分そうだ。


「ま、いいじゃん。世良エイジと付き合えるなら何でもさ!」


「いいのか?」


「おめでとう。いいなー。私の番はいつなんだろー。あーあ、早く来ないかなー」

ユリリンは目をキラキラさせて妄想を膨らませている。

いい事なのか。何だかよく分からないけど、断れなかった。断る準備もしてなかったし。


殺すと言った世良エイジの目が本気っぽい感じだったのもある。

ここは一週間付き合って生命維持するしか選択余地はない。


噂では世良エイジは女の方から求めてこない限り、体の関係は求めないみたいだし、私のバージンは死守出来るはず。

と、自分を納得させた。

< 4 / 18 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop