冷徹御曹司と甘い夜を重ねたら、淫らに染め上げられました
第十章 安西side
「あ、健一? 私。うん、今お昼休みだよ、体調どう? 昨日、なんだか具合悪そうだったから心配してたんだけど……。うん、仕事が終わったらマンションに行くね」
ここは俺の部署があるフロアの屋外非常階段。そして、俺専用の喫煙所だ。しかし、俺以外にもここをプライベートな電話をするときに使っているやつがいた。
……まさか、あいつが付き合ってる男って柊だったのか? おいおい嘘だろ……。
蹴上げが吹き抜けになっている階段だから、彼女が顔をあげれば俺がここにいることがバレる。けれど、大倉は楽しげに“彼氏”と電話に夢中になっていた。
ここは俺の部署があるフロアの屋外非常階段。そして、俺専用の喫煙所だ。しかし、俺以外にもここをプライベートな電話をするときに使っているやつがいた。
……まさか、あいつが付き合ってる男って柊だったのか? おいおい嘘だろ……。
蹴上げが吹き抜けになっている階段だから、彼女が顔をあげれば俺がここにいることがバレる。けれど、大倉は楽しげに“彼氏”と電話に夢中になっていた。