冷徹御曹司と甘い夜を重ねたら、淫らに染め上げられました
第二章
東条リゾート熱海ホテルは四階建ての全部屋オーシャンビューで、想像していたよりも立派な佇まいだった。夏の日差しが燦々と降り注ぎ、真っ白な外壁と青い屋根は見ているだけでも涼し気で、エントランスには南国チックなヤシの木が並んでいた。
「運転ありがとうございました。気持ちのいいところですね」
「ああ、やっぱり熱海は夏が一番いいな」
駐車場に停めた車から降りると、安西部長がうーん、と両手を天に突き上げて背伸びをした。
「そういえば、ここのスタッフの方々は、私たちが本社の人間だって知ってるんでしょうか?」
「いや、支配人だけは知っているが、従業員は知らないはずだ。知っていたら普段の仕事ぶりを見ることができないからな」
なるほど、抜き打ちの視察ってことね……。
「なにぼさっとしてんだ。行くぞ」
「あ、はい!」
安西部長はすでに私のスーツケースを手に取り、ガラガラと引いて行ってしまった。荷物を持たせるつもりなんかなかったのに、私はさっさと行ってしまう彼の後を追いかけた――。
「運転ありがとうございました。気持ちのいいところですね」
「ああ、やっぱり熱海は夏が一番いいな」
駐車場に停めた車から降りると、安西部長がうーん、と両手を天に突き上げて背伸びをした。
「そういえば、ここのスタッフの方々は、私たちが本社の人間だって知ってるんでしょうか?」
「いや、支配人だけは知っているが、従業員は知らないはずだ。知っていたら普段の仕事ぶりを見ることができないからな」
なるほど、抜き打ちの視察ってことね……。
「なにぼさっとしてんだ。行くぞ」
「あ、はい!」
安西部長はすでに私のスーツケースを手に取り、ガラガラと引いて行ってしまった。荷物を持たせるつもりなんかなかったのに、私はさっさと行ってしまう彼の後を追いかけた――。