あの日見た、花を灯して君へ
ーー 音side ーー


祭りに向かう最中。

可愛いかんざしをつけた女の子達が素通りするたびに、頭ん中にあるのはーー
まつりのこと。


まつりに、かんざしをあげたい。
付けたの見たい。

屋台のかんざし屋さんまで走った直後ーー

感じた鈍い痛み。





気づいたらーー


白い霧の中にいた。




何、、ここ。





そして、大きな門の前。




門以外は殺風景。

何もない。



確か、、祭りに来て。
かんざしを買いに行ってーーそれから。。







抜け落ちた記憶。。












「ーー新入りかい?




まだ、気づいてないんだね。



あんた、死んどるよ?」





は?




死んでるーー?



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