あの日見た、花を灯して君へ
「なんで、忘れるの?」


は?

思っても見なかった言葉に、目を丸くしたのはわたし。


「ーーー忘れなくていい。
だって、大切な"思い出"でしょ?



忘れたらーー彼氏、きっと寂しいよ。
だから、覚えてて。「だってそれじゃ、忘れていかなきゃいけない日が、きっと来る。

もし、彼氏出来てその彼氏以上に、想ってる人居たら、嫌に決まってる!」



好きな人以上に、大切な音の存在はーー


きっと、消えない。







今はまだ、音でいっぱい。



だけどーーもし、誰かを好きになったら。。











「俺は、嫌わないよ?



いいじゃん、忘れなくて。
なんで、忘れるの?



大切な人が、心の中に居たっていい。


心の中だって、生きたいよ彼はね。




その思い出を、消そうとする奴が居たらーー



俺が、やっつけてあげる!」



そう、彼は笑った。





そして、引き換えにわたしは泣いた。



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