あの日見た、花を灯して君へ
ーーーーーーーーーーーーーー


「お客さん、花火終わりましたよ?

危ないから、早く帰りな!」


屋台の片付けーーーー?



今、なんてーーーー。



「花火が、終わったーーー?」





虫の鳴き声しか、聞こえない。




外してく提灯。

君はーーーー隣に、居ない。





「まつり!?
あんた、何してんのよ!早く病院にっ!」



「音を、待ってるーー。

音と、約束した花火。
今年も見ようって約束した!

音は、来るよね!ねえ、美里。
答えてよ!!

美里ーーーーっ、音はーーーー




花火になっちゃった?」










思いたくなかった。





音は、来る。

絶対、来るって。



「まつり。。
これ、音くんがまつりに買ったみたい」





渡された血の付いた何か。

茶色の細長い袋に、治った何か。



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