君のそばにいさせて
#0
4月
まだ桜がすこしだけ残る校庭のはじっこで

彼は
高校の入学式の朝


誰もいない静かな
校庭で一人
高く高く飛んでいた。


しなやかに空を舞う彼の身体は

とてもきれいで
そのまま青い空間に吸い込まれるんじゃないかと思った。

「あのときの・・・」


前に感じたことがあるこの胸のたかまり・・。

デジャブ?

ううん。
また会えたんだ。

このときに感じた胸のときめきは今でも覚えている。


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