君のそばにいさせて
ずっと忘れられなかった。
だから
中学3年のときに参加した高校の説明会で彼をみたときすぐに分かった。

<<あの人だ>>


もしかしたら
彼もここの学校受験するのかな・・・。

ドキドキが止まらなかった。


陸上での彼とは違う、詰め襟制服姿もまた格好良くて・・
おもわず見とれてしまう・・。


友達と楽しそうな笑顔と
すれ違うときだけ
一瞬聞こえた声・・・。

低くて・・・でも優しそうな声だった・・。

「ゆらら。ここ受けるんだっけ?」
一緒に見学しているかおりちゃんが、私ここにしようかな~とつぶやいた。
「うん、ここにしようかな」


彼と
同じ学校に行きたい・・。

あの時の私は、ただ彼にもう一度会いたかった・・。
< 42 / 45 >

この作品をシェア

pagetop