世界No.1の総長と一輪の花 II
再任
花莉side
「…詩優っ…!!そろそろ、手……」
学校に着いても手を離してくれない詩優。
マンションの部屋から出る時から繋いでいる手。しかも恋人繋ぎで…
車で、学校まで送ってくれた康さんにだって見られたのだ。
車に乗る前に
「…手、離そう…?」
と詩優に一応言ったのだが、すぐにしょんぼりした仔犬みたいな表情をする。そのため、「…なんでもないっ」と言ってしまった私。
さすがに学校では離してくれる、そう信じたかったんだけど…
全然離す気配がない。
学校の昇降口に行くなり、みんなの視線が私たちに向けられる。
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