世界No.1の総長と一輪の花 II
「今日、誰かに呼び出されてない?」
心配そうな表情をする詩優。
…何でもそんなことを聞くのか不思議だ。
「…へ?…大丈夫だよ?」
私がそう答えるとすぐに安心した表情になる。
「良かった」
それから後から来た京子、明日葉、竜二さん、倫也がリムジンに乗って発進。
途中で奏太くん、壮くん、誠くんの中学校に行き、それから倉庫へと向かう。みんなが乗ると一気に賑やかになるリムジン内。
「ねぇ、聞いてひめちゃん」
倫也が詩優を見てにやにやしながら私に話しかけてくる。
「…なに?」
「詩優さ、ひめちゃんと離れてる間もずっとひめちゃんのこと気にしてたよ」
「…!?」
「ひめちゃん見かけると目で追ってたし、告白されてるとこも睨むように見てたな~」
…う、嘘……
あれを見られてたの!?
「部屋でも死にそうな顔して、あんたの写真見たりいなくなった部屋見つめてたりしてた~」
壮くんもにやにやして私と詩優を見つめる。