世界No.1の総長と一輪の花 II
詩優はというと……
「…んなことしてねぇし」
と言って私の右手に自分の手を重ねてくる。
触れられたところが熱い。
するりと指を絡めて、手を強く握ったり、弱く握ったり。
その反応はどっちなんだろうか。
…本当のことなのか、それともうそなのか……どっちなんだろう。
でも、私のこと……気にしててくれていたのなら、嬉しいな…
「え~?ひめちゃん、詩優さ寝言で"花莉、愛してる"とか言ってたんだよ?」
倫也がまた詩優をからかうように言う。
「!?」
ぱっ、と詩優を見ると「倫也の嘘に騙されんな」と言われ繋いでいない方の手で私の髪に優しく触れる。
髪を掬って耳にかけたり、自分の指に絡めて遊んだり。
ドキドキが止まらない…
「…目が腐る」
ふと呟いたのは目の前に座っている奏太くん。
「…奏太くんの馬鹿」
「…あんたの方が見るからに頭を悪そうじゃん」
「!?
少なくとも奏太くんより頭いいもん!!!奏太くんのちび!!!」
「はあ!?1番あんたには言われたくねぇんだけど!!!!!!」