世界No.1の総長と一輪の花 II
「…?」
ちらりと隣に座る詩優を見ると、私と目を合わさずに「ばーか」と言う。
「!?」
いきなり!?
っていうか…
「馬鹿って言った方が馬鹿なんだよ…っ!!」
私はそれだけ言ってお弁当を口へと運んだ。
「そういえばさ!!さっきやった数学の小テスト何点!?」
倫也はなぜか自信満々そうな顔をする。
…いい点数だったのかな……?
「数学の小テストならあたしたちもさっきやったーーー!!!」
元気よく言う明日葉。
「おっ!!まじで!?せーので見せ合いしようぜ!!」
…見せ合いにね
とか人事のように思っていたら「もちろんひめちゃんも」と倫也が付け足す。
…!?
「さっきのテスト持ってこよー!!」
ぐいっと明日葉に手を引っ張られて立ち上がると、まさかの全力ダッシュ。
「え!?ちょっ、待って…!!」
明日葉は早すぎる。
私も必死に足を動かさないと転びそう……
今足を止めたら体を強く打ちそうだ…