世界No.1の総長と一輪の花 II
「あっ!ここ夜の大人の店!!!」
壮が指さした店はキャバクラ。
しかもなんかテンション上がってて楽しそうだし。
「そ、そ、そそ壮くん!!し、静かにしないと…お店の人に気づかれちゃいます…!!」
誠はビクビクしながら俺の後ろをついてくる。
一方で奏太は興味無さそうにただ歩くだけ。
「ここ入らねぇの~?」
「なぁ、なぁ」とか言いながら壮が俺のまわりをぐるぐると回る。
「あのな、俺らは…」
"遊びに来たわけじゃねぇぞ"
と最後まで言うことはせず、立ち止まった。
ドンッ
「わっ!」
「…っ!」
急に立ち止まったことで誠が俺に、奏太が誠にぶつかる。
「…おめぇら後ろにいろ」
そっと小さな声で3人に聞こえるように言う。
そして3人が返事をする前に、
「なんだぁ?ただのガキが。店の前でうるさくしやがって」
壮がさっき指さしたキャバクラから出てきたのは、サングラスをかけた坊主頭の男。