世界No.1の総長と一輪の花 II
*
朝早く起きて、奏太くんと壮くんの朝ごはんを作り終わった時
ピンポーン
と、玄関チャイムが鳴った。
…誰だろう。
急いで玄関モニターを確認すると、そこに映った人物に思わず息を飲む。
モニターに映っていたのは、
スーツをしっかり着た、マッシュ頭の黒髪の男性…
葉月さんの義兄である宮園さんだったから。
本当は返事をしようか迷ったが、もしかしたら詩優に用があるのでは……と思うと無視することはできなくて
「…は、はい」
と返事をした。
『詩優様のことで大事なお話があるので少々お時間いただけないでしょうか?』
……詩優のこと?
…しかも大事な話って…。なんだろう……
「…今行きます」
そう伝えて、私は部屋のカードキーをポケットにしまって部屋を出た。