世界No.1の総長と一輪の花 II
京子の前で思いっきり泣いたあと、今日あったことを全て話した。
「…なるほどね」
紅茶をいれてくれたみたいで、マグカップを1つ私に手渡してくれる。
ほんのりレモンの香りが漂う。
レモンティーだろうか。
そっとマグカップに口をつけて、喉を潤す。
…優しい甘さですごく美味しい。
「詩優が浮気なんてするわけないと思うわよ?」
優しく微笑む京子。
私は「なんで?」と聞こうとしたが、京子はすぐに
「詩優は花莉しか見てないからよ」
と言ってからレモンティーを一口飲む。
「周りから見てすごいわかりやすいわよ?詩優が花莉にベタ惚れなの」
…!?
ベタ惚れ…!?
「…わかんないよ……」
…私には…全部わからないの。
「落ち着いたら詩優と話してみたら?」
「……っ」
いつまでも逃げていいわけじゃない。
けど…向き合うのが怖いの…