世界No.1の総長と一輪の花 II
「彼女なのに俺のサイン欲しいの?」
「…だって!!!もらったことないもん!!」
「サインならいつでもやるのに」
「ほんと!?」
急に笑顔になる花莉に「あぁ」と答えた。
……花莉が望むんだったらいくらでもやるよ。
お前だけに…
「花莉、これから俺とデートしねぇ?」
廊下へと落ちたノートとペンを拾って花莉へと手渡してから顔を覗き込む。
「だめ!!!まだ学校だよ!!!」
それはさすがに断られた。
まぁ、OKしてくれる確率なんてものすごく低かったけど……
「教室戻ろう?」
花莉は「送ってくから!!」と言って俺の腕をぐいぐい引っ張る。
そのまま彼女の後ろについて行って、1組の教室まで到着。
「またあとでね」
そう言って立ち去ろうとする花莉に、
「帰ったら甘えていい?」
と聞いた。
「…帰ったら、だからね!!」
少し顔を赤くして花莉は走り去っていく。
…まじで可愛すぎか