世界No.1の総長と一輪の花 II
「そういえば…」
と京子が思い出したように言ってから
「もうすぐクリスマスだけどどう?詩優にデートでも誘われた?」
……クリスマス…
…確かその日って…
…詩優の彼女ではなくなっている……
25日に迎えに来ちゃうから…
「あ、あのね…25日は予定できちゃって……」
私がそう返すと京子だけでなく、明日葉も驚いた顔で
「「え!?」」
2人の声がハモった。
私は精一杯の笑顔をつくって
「…お母さんのところに行こうと思ってたの」
嘘をついた。
本当のことなんて言えるわけないから。
「クリスマスに!?花莉の誕生日の次の日のなんだよ!?」
京子は私の両肩を掴むと、強く揺すった。
「わっ…わっ…」
…そういえば、12月24日って…私の誕生日だったっけ……。
去年は京子がお祝いしてくれて思い出したような気がする……。今年もまだ私の誕生日を覚えていてくれたなんて…
嬉しすぎるよ…。