世界No.1の総長と一輪の花 II
何となく予想はしていたけど、授業はやっぱり京子や明日葉と話してしまい……
先生にも怒られることが多かった。
けど、いつもより授業が楽しくて…
席替えをしてよかった、と心から思った。
「次の授業体育に変更だって~」
休み時間、まさかの授業交換が伝えられて…
なんと最悪なことに次の日授業は体育みたいだ。
「…ジャージ忘れたかも……」
私はロッカーの中を開けてみたが、ジャージが入っていなくて…。洗濯して、持ってきた記憶もない。
…どうしよう。
「彼氏に借りればいいじゃない」
にこりと笑った京子。
気のせいか、“彼氏”という言葉を強調していた気がする…。
…“彼氏”……
そう言われるとなんだか照れくさくて、頬が熱くなってしまう。
「…そ、そうする」
呟くように言ってから私は詩優の教室、1組へと走った。