世界No.1の総長と一輪の花 II
「…可愛すぎ」
詩優はそう呟いてから私の頬をむにっと優しく引っ張った。
「……っ」
恥ずかしくて熱くなっていく頬。
「いーよ。かしてやるから……条件付きで」
詩優の口角が上がったのを私は見逃さなかった。
…条件…嫌な予感しかしない……
「……条件って?」
「ジャージ着てるとこ、写真撮って俺に送って」
…写真?
そんなものがほしいの…?
「…うん?」
「ちゃんと送れよ?」
…写真くらいならいいか、と思いこくんと頷いたら詩優はもう一度私の頭を撫でてくれて「待ってろ」と言ってから教室へと戻っていった。
それからジャージを持って私の元へと走ってきて、ジャージを手渡してくれると「授業遅れんぞ?」と笑った。
「ありがとう!!洗って返すね!!」
私は詩優に手を振ると、急いで女子更衣室へと向かった。