世界No.1の総長と一輪の花 II
*
「詩優、一緒に寝たい」
詩優の返事を待たずに、ベッドの布団の中へと潜り込んだ私。
「俺まだ返事してないんだけど」
詩優はただ笑うだけで、嫌がることはせずベッドを半分あけてくれた。
「急にどうした?」
「…寒かったから」
それも本当のこと、だけど……
限られた時間の中で、私は詩優と1分でも1秒でも長く一緒にいたいから……。
「俺に襲われに来たのかと思った」
今度はからかうように笑ってくる。
…私が恥ずかしがるのなんてわかっているんだろう。
でも…
「…襲ってもいい、よ」
詩優になら何をされてもいい、って思ってるから。
小さな声で答えた。
詩優は私と目を合わせたあと、
「ばーか」
と言ってきて、おでこにでこぴんを1回された。